第24回ペインクリニック診断研究会
2019年4月18日(木)『第24回ペインクリニック診断研究会』を開催しました。
●開催ご報告
■以下は会場風景です。
●開催概要
■第24回会長 橋口 さおり 先生からのメッセージ■
ペインクリニック診療でメンタル領域について困った経験はありませんか?最近、慢性痛治療におけるマインドフルネスの効果についての報告が散見されますが、半信半疑の方も多いことと思います。藤澤先生はマインドフルネスを臨床現場で実践し、研究としてもまとめられていますので、皆様の疑問にも的確に答えていただけることと思います。ミニ演習も予定されていますので、ぜひ体験してみてください。
日 時: 2019年 4月 18日(木)19:15〜
場 所: ベルサール新宿グランドコンファレンスセンター
〒160-0023 東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー5F
交通アクセスはこちら
対 象: 医師、および、医療従事者
参加費:1,000円(税込)
当番幹事:橋口 さおり 先生(慶應義塾大学医学部 麻酔科学教室 准教授)
開催案内パンフレット
●プログラム
【 開会挨拶 】
宮崎 東洋 先生(東京クリニック 院長 / NPO法人ペインクリニック普及協会 理事長)
【 特別講演 】
座長:橋口 さおり 先生(慶應義塾大学医学部 麻酔科学教室 准教授)
『慢性痛に対するマインドフルネス療法−概略とミニ演習−』
藤澤 大介 先生
慶應義塾大学医学部 准教授(病院医療安全担当)
■ 演題抄録 ■
「夢中になっていたその瞬間は痛みを忘れていた」といった体験は、患者さんから、あるいはご自身でも、身近に見聞する体験と思います。このように、私たちの“注意”や“気づき”の向けどころはこのように大きな力を持ちます。マインドフルネスmindfulnessとは、「今この瞬間に対して、価値判断せず注意を向ける」概念を指し、注意過程や気づきの向けどころを介入の力点として身体・心理的状態を改善していきましょう。
マインドフルネスの実践は、古くは原始仏教、禅、ヨガに端を発しますが、現代では宗教色は排除され、医療の中で誰もが実践できるプログラムとして再構成されています。
臨床的には、精神症状(ストレス、うつ、不安)、慢性身体症状(慢性痛、倦怠感など)に対して有効であることが多数のメタ解析で実証されています。マインドフルネスに基づいたプログラムが、慢性腰痛に対して認知行動療法とほぼ同等の効果量をもって、対照群と比して有意な中・長期的改善を認めたことをご存知の方もいらっしゃるかもしれません(Cherkin DC et al. JAMA.2016;315(12):1240-1249)。慶應義塾大学病院の痛み総合診療センターにおいても、多職種プログラムの一環でマインドフルネス認知療法を行っています。
一般人においても、マインドフルネスが幸福感を高めたり、行動習慣の適性化(例えば、ダイエット)に有益であったりする可能性が示唆されています。医療従事者のストレス・燃え尽き予防にも有用と報告されています。
講演では、マインドフルネスが臨床にどう役立つかをお話しすると共に、ミニ演習でマインドフルネスを体験していただきたいと思っております。
※本会後、意見交換会を予定しております.
●お問い合わせ先
「NPO法人ペインクリニック普及協会(PRPAIN)」事務局
E-Mail:info[at]prpain.org
※[at]を@に変更してお送りください.